スマートメーターの健康被害例:米国ニューメキシコ州に寄せられたパブリックコメントから

スマートメーター 電気

米国ニューメキシコ州では、2018年に州の規制委員会が電力会社にストップをかけたこともあり、これまで家庭用スマートメーターは大規模には導入されてきませんでした。しかし、5G通信網の普及には必要不可欠ということで、電力会社はスマートメーターの大規模な導入を再度申請しているようです。

州の規制委員会はそれに関するパブリックコメントを昨年11月頃に受け付けていて、271件のコメントが州内外から寄せられました。その内容が入手できましたので、一部をご紹介したいと思います。特に、「どのような状況で、何が起こったのか」ということに焦点を当てて、読みやすいように意訳してみます。

なお、コメントの原文はCellular Phone Task ForceのHPからご覧になれます(2023年1月のニュースレター記事に行き、2段落目にある”public comments page”をクリック)。

ジェニファー・アンドレさんからの報告

(前略)

3か月半の間、スマートメーター2台が設置された壁の裏側で寝ていました。壁から頭までの距離は30センチくらいです。私は気付かなかったのですが、スマートメーターは一晩中、定期的に高周波電磁波を発していて、それが私の体に様々な症状を引き起こしたのです。体の不調の原因がスマートメーターだと分かった後、すぐに寝室を変えましたし、さらには家も引っ越しましたが、頭痛や首の痛み、めまいなどは消えませんでした。

スマートメーターからの高周波電磁波にさらされた結果、電磁波過敏症と化学物質過敏症を発症してしまいました。電流が流れていたり電磁波を発していたりするもの(例えばWifiや携帯電話、ワイヤレス機器、蛍光灯など)には、どんなものにでも体が拒絶反応を示すようになったのです。今でも頭痛がしたり頭がボーッとしたりしますし、体の内部が焼かれるような症状にも苦しんでいます。スマートメーターからの高周波電磁波は、私の健康を滅茶苦茶にし、生活そのものを破滅させました。もはや市街地に住むことはできませんから、きれいな環境を求めてサウスダコタ州に引っ越しました。家族とも離れなければならず、余計につらい日々です。

(後略)

この方の証言から分かるのは、いったん電磁波の影響を強く受けてしまうと、その原因(今回の場合はスマートメーター)を取り除いても、他の様々な電化製品や電波にも過敏に反応するようになってしまうということです。

シェイラ・リーヴィルさんからの報告

(前略)

家にスマートメーターが取り付けられてから眠れなくなったんです。最初は毎朝4時に目が覚め、午前2時、午後11時と次第に早くなっていき、ついには一晩中寝付けなくなりました。

電波の侵入を防止する塗料を寝室に塗ってみましたが、スマートメーターからの信号は毎晩入ってきました。「どうして分かるんだ?」って思うでしょう。私は仕事で電磁波を扱っているから、プロ用のきちんと補正された測定器で電波をモニタリングしてみたんです。スマートメーターからの電波がどのように測定器で検出されるか知ってるんですよ。そして分かったのは、私が夜中に目を覚ますちょうどその時間に、強い電波がスマートメーターから発せられていたんです。

私が目が覚めるのと同じ時間に、私のボーダー・コリーも目も覚ましていたような気がします。彼女も夜中の決まった時間に何度も目を覚ますのです。

私の隣人やその娘さんも、私と同じ午前2時13分に毎晩決まって目が覚めると言っていました。その後はもう眠れないそうです。

(後略)

この方の証言から分かるのは、スマートメーターはずっと電波を発信しているわけではなく、たまに強い電波を発信しているということです。全てのスマートメーターがそうなのかは分かりませんが、夜中の特定の時間によく目が覚めるという方は、気を付けてみたほうがいいかもしれません。

セマ・ケリーさんからの報告

(前略)

私の友人の隣人は、スマートメーターが危険なものだとは知らずに設置してしまったみたいですが、すぐにその危険性を知ることになりました。庭で飼っている鶏たちの喉や体に大きな腫瘍が見つかったのです。鶏たちが産む卵の形や色はなんだか変だし、鶏たちも疲れているようでした。こんなことはスマートメーターを設置するまでは一度もなかったということです。

(後略)

当然ですが、電磁波は人間だけではなく、その他の動植物にも影響を与えます。犬や猫など、動物と一緒に生活している人は、その動物が長時間滞在する場所にも気を付けたいですね。

アーリーン・グリフィンさんからの報告

(前略)

2019年から2020年にかけて南カリフォルニアのサンディエゴに住んでいました。心臓には何の持病もありませんが、サンディエゴの家に引っ越してすぐに、毎晩揺すり起こされるように目が覚めたんです。まるで、除細動器(AED)で電気信号を体に送られているかのようにです。目が覚めると、心臓はバクバクしたり、拍動が落ち着かなかったりで、体は何時間も震えていました。目にも症状が現れました。赤くなって腫れていたのです。家から出かけると気分が良くなりますが、夜に家に戻るとまたひどい症状が現れます。疲労困憊でした。

ある時、台所にいるときは気分が少し良いことに気が付きました。そこは家の中で寝室から最も離れた場所だったんです。電磁波調査員に調べてもらったところ、最も強い電磁波は我が家ではなく(我が家はアナログメーター)、なんと隣の家から来ていたのです。隣家のスマートメーターが私たちの寝室のちょうど真向かいにあったため、これが原因だとすぐに納得がいきました。

(後略)

自分の家ではなく、隣の家のスマートメーターから影響を受けていたという報告です。隣の家との距離が近い場合は要注意ですね。

最後はラトヴィア在住のアルヴィータさんが送ってくれた写真です。スマートメーターに近い部分だけ木の葉が枯れてしまっている様子が分かります。私自身はこのような光景を見たことがないのですが、どなたか見かけたことはありますか?

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