Wifi電波がEZ水に与える影響

Water

以前の記事で、ジェラルド・ポラック博士のEZ水(Exclusive Zone Water)について取り上げました。特定の素材のチューブ(管)を水で満たすと、水は微粒子を排除する薄い層(EZ)をチューブ表面に形成し、外部から圧力を加えなくてもそのチューブ内には自然に水が流れるという発見です。そして、光(特に赤外線)の照射がこの水の流れを速くすることも実験で示されました。

もし、これと同じようなことが人間の体内で起こっているとすれば、血管内にもEZが形成され、それによって血液が流れているのかもしれません。現在の常識では血液は心臓の拍動によって流れることになっていますので、もしそうではなく、EZやその形成を促す太陽光などが血流を起こしているのだとすれば、これまでの常識が大幅に書き換えられることになりますね。

今回はそのEZが、外部からの電波(高周波電磁波)によってどのような影響を受けるのかという研究論文を紹介したいと思います。実験はジェラルド・ポラック博士の研究室で行われたもので、基本的な実験方法については上述の過去記事をご覧ください。論文のPDFは以下からダウンロードできます。

Lee and Pollack (2021) Impact of Wi-Fi Energy on EZ Water. ScienceOpen Preprints

今回の実験では、下の図のようにEZを形成する水のそばにWifiルーターを置いて、ルーターからの電波がEZにどのような影響を与えるのかについて調べています。与えた電波の周波数は2.4GHzで、いわゆる4G(第4世代)の電波になります(最近話題の5Gではありません)。ルーターから水までの距離は、2 cm、10 cm、20 cmという3つの条件を設定し、それぞれの条件において、5分間隔で20分間(5分、10分、15分、20分)、チューブ周辺に形成されるEZの厚さを計測したとのことです。

Lee and Pollack (2021) EZを形成させる水とWifiルーターの配置

その結果、時間による変化は見られませんでしたがが、WifiありだとEZの厚さが20%弱薄くなっていることが分かりました(下図)。オレンジ色がWifiなしのときのEZの厚さ、紺色がWifiありのときのEZの厚さです。

Lee and Pollack (2021) Wifiあり(紺色)・Wifiなし(オレンジ色)条件でのEZの厚さ変化

また、ルーターからの距離に注目すると、10センチ離れた場合に比べて、2センチしか離れていないとEZの厚さは約10%減少したとのことです。10センチと20センチではあまり差は見られませんでした。

Lee and Pollack (2021) Wifiルーターからの距離に注目したEZの厚さ変化

今回の論文は非常に短く簡素なもので、これ以上の追加実験は行われていませんが、Wifi電波によってEZが形成されにくくなるということは大方示されたのではないかと思います。

これを人間の体に当てはめて考えると、Wifiなどの電波を浴びることによって血管内にEZが形成されにくくなり、その結果血液が流れにくくなるということを示唆しています。もちろん、Wifiだけでなく、ほとんどの電化製品は低周波の電磁波を発しているため、それらも血流に影響を与えていることは十分に考えられるでしょう。

電気がなぜ体に悪いのか、その一例を示してくれる研究論文の紹介でした。