トーマス・カウワン著『Breaking the Spell』を読んでみる:第二章、第三章

Virus 生物

今回の記事では、前回に引き続きトーマス・カウワン著『Breaking The Spell』をご紹介したいと思います。

第二章と第三章の要約になります。

第二章 新型コロナウィルスの「分離」

  • オーストラリアで初めて確認されたコロナ患者から、新型コロナウィルスを分離したという論文があります。その論文を見てみると、やはり60年以上前のエンダースの実験方法に従いながら、鼻や喉をぬぐった粘液サンプルを猿の腎臓細胞に添加し、さらに抗生物質も加えて培養しています。彼らはコロナウィルスを見つけたと言っていますが、その遺伝物質(ウィルス)がどこから来たものなのかは、はっきりしません。彼らが示すコロナウィルスの電子顕微鏡写真も、トリプシンというタンパク消化酵素を加えた後に撮影されたもので、タンパク粒子の表面が(消化酵素で分解されて)スパイク状に見えたとしても不思議ではありません。これでは新型コロナウィルスが見つかったということも、それが患者の病気と関係するということも、全く証明されていないのです。
  • 新型コロナウィルスを分離したというどの論文を見ても、このような(他の動物細胞と混ぜた)培養をしており、患者の体液だけを観察しているわけではないのです。しかしウィルス学者は、細胞変性効果(CPE)こそが、ウィルスの存在と病原性を証明していると言います。
  • ここで、ステファン・ランカ博士が最近行った実験を紹介しましょう。彼は、細胞変性効果が病原性ウィルスによるものなのか、それとも(ウィルスがいなくても)単に実験の過程で生じるものなのか、という点に注目して実験を行いました。その結果、培養する動物組織にウィルスサンプル(患者の体液など)を加えなくても、動物組織が分解され、ウィルスのような粒子が生成することを発見したのです。また、別の実験では酵母のRNAを加えて同様に培養したところ、やはりウィルスのような粒子が見られ、そこからはあらゆるRNAウィルスのゲノム配列が見つかったそうです。
  • つまり、新型コロナウィルスは一度も見つかったことはないわけで、それが病気を引き起こすことも、変異株が存在することも、証明しようがないのです。それでは次に、コロナ検査について見ていきましょう。ウィルスが存在しないのなら、コロナ検査とは一体何なのでしょうか?

第三章 PCR検査

  • 新型コロナウィルスの遺伝子配列は、ドイツのウィルス学者クリスチャン・ドロステンらによって報告され、その遺伝子配列が新型コロナウィルスを検出するRT-PCR法で採用されることになります。
  • PCR法はキャリー・マリス博士(2019年8月に死去)によって開発され、ノーベル賞を受賞しましたが、彼は何度もPCRは診断に使ってはいけないと言っていました。PCRはDNAの断片を無限に増幅する方法に過ぎないのだと。
  • コロナ検査でよく使われるRT-PCR法とは、人から採取したRNAサンプルを、逆転写酵素を使ってDNAに変換し、そのDNA断片を増幅していく方法です。(マリス博士の意志には反しますが)仮にPCRを診断に使うとすると、様々な問題が生じます。一番最初の問題は、探す対象となっているウィルスの遺伝子配列を知る必要があるということ、つまり、事前にそのウィルスだけをきちんと分離・精製しておく必要があるということです。ところが、新型コロナウィルスは一度も分離されたことがないので、その遺伝子配列など知りようがないのです。
  • Off-Guardianの記者イアン・デービスは、ドロステンらが報告した新型コロナウィルスの遺伝子配列を調べ、人間の遺伝子配列の90箇所以上と同じであること、また微生物界にも90以上の同じ遺伝子配列が存在することを発見しました。つまり、RT-PCR法で見つかる(新型コロナウィルスとされる)遺伝子配列というのは、(新しいウィルスではなく)単に人間や微生物(細菌や菌類など)の遺伝子に過ぎないのかもしれないということです。
  • PCR法を診断に使うもう一つの問題点は、偽陰性や偽陽性の確率が全く評価できていないということです。どんなウィルスや病気にしても、そのような検査は役に立ちません。
  • PCR法が混乱を招いている理由の一つに、「ウィルス量」という考え方があります。病人ほど多くのウィルスを保持していて、DNAの増幅回数が少なくても陽性になるため、PCRで病人を見つけることができるという考え方です。ところが、ここでいう「ウィルス」というのは、生物組織の断片に過ぎないので、病人であれば他の理由(例えば電磁波中毒やシアン化物中毒)でも陽性になりやすく、ウィルスに感染しているとは言えないのです。
  • そしてPCRを診断に用いる最大の危険性は、DNAの増幅回数(サイクル数)によって、結果が陰性にも陽性にもなるということです。増幅回数が25回以下だとほとんど全員が陰性になりますし、40回以上だとほとんど全員が陽性になります。もし独裁者がこれを利用すれば、増幅回数を上げてウィルスパンデミックが起こっているように見せかけることも、逆に増幅回数を下げてパンデミックを収束させることもできるわけです。このようなインチキをなくすためには、とにかくPCRを診断に使うことを止めるしかありません。

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